オリジナル創作の小ネタ置き場
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ミコ誕2012
ふわふわ水色うさぎが駆けていく。
水色うさぎを追って桃色の森を抜けた先にはお菓子の家。
きらきら輝く花に囲まれたお菓子の家の板チョコの扉は、そっと押し開けば甘い香りが踊り出す。
クッキーのソファーに座りマシュマロのクッションを抱えると、燕尾服を着た猫が運んできたココアからほかほか白い湯気。
ココアに映る自分の顔と二つの紫水晶。
─お父さんと同じ紫。
─お母さんと同じ翠。
そして、聞こえてきた音楽に誘われて外に飛び出す。マーブルのおはじきを空に投げて、ぴょんとわたがし雲に飛び乗った。
もこもこわたがしの雲からころころこんぺいとうの星空へ手を伸ばせば掴める星を口に放る。
もこもこ雲ところころ転がる星。
すぽんと抜け落ちたのは、食べ過ぎたせい?
雲から抜けたところで、ミコは薄く瞼を開いた。
──…夢…
ぼやける視界でまだ覚醒しきれない頭のままでいたら、そっと自身の頭を撫でられる感触に気付く。
ゆったり繰り返される動作が気持ちよくて、またゆるゆると微睡みかけた。…凄く、あたたかい。
…お母さん?
口に出してしまったのか、ミコも分からなかった。
だが一瞬だけその手が止まる。でもまた同じように髪を透くように撫で始めた。 やっぱりあたたかかった。
また眠りへ手を引かれる意識の中、優しい音色をミコは聞く。
「──…生まれてきてくれて、ありがとう」
「誕生日おめでとう、ミコ」
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